2009.01.20():
トッパン印刷の 加山又造ポスター
トッパン印刷の日本画家アートアーカイブデータを使って加山又造展にて映像コンテンツが公開されるそうです。ポスターも販売されるとのこと。
トッパンさんは、
> 現在までに加山又造氏、東山魁夷氏、小倉遊亀氏など十数名の
> 著名日本画家の代表作品約2,200点をアーカイブしています。
だそうです。
というプレスが出ていました。
http://www.toppan.co.jp/news/newsrelease849.html
こういうことを通して、日本画秀作が、美術館の展覧会や高価な書籍だけでなくても、広く一般に普及すること、そういう形になると良いですね。
日本では、デジタル化を通して、大手印刷屋さんたちが、なんだか主導権を握ろうとしているように見えます。
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2009.01.08():
MoMAの FaceBookに参加
MoMAのHPを見ていたら、FaceBookのコミュニティが出来ているのですね。
http://www.facebook.com/MuseumofModernArt
http://www.facebook.com/pages/New-York-NY/MoMA-The-Museum-of-Modern-Art/24547752280
早速、登録してみました。現在、62,000人弱の登録。
そんなに書き込みが多いわけでは無さそうですけど。。
面白い話があったら、紹介していきま~す。
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2009.01.14():
コートールド美術館 ~ セザンヌ
セザンヌの作品は、いつも「謎解き」ですが、図録では「リンゴ」以外は、その説明が無いことが多いように思います。何やら、ぼやけた説明ばかりで。。
この絵も、日本の浮世絵のような松の木ですが、右側の枝は、左の木から出ているようで、実は右の木の枝ですね。そんな浮世絵は無いんじゃないかと思います。
これは、右側の枝が山の稜線と同じカーブを描くことで、遠くの山の上にかかる雲のようにも見せて、でも、左の木を見ると、明らかに目の前にあってと、、遠近のトリックを意図したものでしょうか。
そうすると、左の枝と右の枝の触れ合いそうなところを見てると、またもや、むずむず してしまって。。
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2009.01.13():
コートールド美術館
コートールド美術館 をアップしました。ココのホームページは、アメリカやフランスの美術館サイトともまた異なる、センスの良いサイトです。
ナショナル・ギャラリー,ロンドンには、サミュエル・コートールド氏の基金によって取得された逸品が数多くあり、一方、コートールド美術館の所蔵作品は、コートールド氏が自宅用に取得していた作品が寄贈されたものです。
つまり、氏のコレクションという視点では、コートールド美術館の所蔵品は一部であるため、ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵を含め、その全体を把握しないといけなくなります。
まず、コレクターである サミュエル・コートールド 氏(1876-1947)、この方は繊維のレーヨンで巨大企業となったイギリスのコートールド社の元会長さんでした。この会社のことが英語版ウィキに記事がありましたので、少し調べてみました。
コートールド社は、1945年当時、ヨーロッパにおける4大人工繊維企業グループの一つであった。1980年代まで、企業は成長すると共に、製造の現場を東南アジアと中国へ移動していった。
1990年、それまで成長してきていた化学事業を繊維事業から分離し、二つの会社に分割したが、化学産業は不況に入っており、2000年にオランダのアクゾノーベル社に吸収されることになった。
一方、繊維部門は、2000年にアメリカのサラ・リー社に買収され、さらに 2006年には、香港のPDエンタープライズ社へ売却された。
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ということで、「コートールド」という企業名は現存しないようです。
さて、コートールド氏は 1923年に印象派と後期印象派絵画の購入資金として5万ポンドをイギリス国家に、ポン! と寄贈し、それを原資として英国ナショナル・ギャラリーでの購入が進められたのでした。
ただし、その選択においては、コートールド氏自身の意志に従うことを義務付けられていたのですから、国家寄贈という形を取った氏の特殊な収集活動だったと言えるでしょう。
漏れがあるかもしれませんが、現在、ナショナル・ギャラリー,ロンドン所蔵 で、コートールド基金で購入された作品を並べてみると、以下の通りです。
1923年購入
ゴッホ 『 糸杉のある麦畑 』 1889
ルノワール 『 初めての外出 』 1876-77
1924年購入
ゴッホ 『 ヴィンセントの椅子 』 1888
ゴッホ 『 ひまわり 』 1888
ドガ 『 戦闘訓練をする若いスパルタ人 』 1860頃
マネ 『 カフェ・コンセールの一隅 』 1878-80頃
モネ 『 トルーヴィルの浜 』 1870
1925年購入
セザンヌ 『 自画像 』 1880-81頃
1926年購入
ゴッホ 『 サン・ポール療養院の庭の草地 』 1890
セザンヌ 『 岩場の風景 』 1890-92頃
ドガ 『 エレナ・カラファの肖像 』 1875頃
ドガ 『 フェルナンド・サーカスのララ嬢 』 1879
ドガ 『 踊り子たち 』 1890-1900頃
これで総額5万ポンド。現在の価値だと、どれくらいになるのでしょう? 貨幣価値の換算のルールって、あるのか否か不明ですが、日本銀行のページを見てみたら、1923年と 2007年の貨幣価値差は 552.7倍。
えっと、今日は、1ポンド= 119.6円なので、5万ポンド= 33億円!
すごいけれども、昨今のバブリーなアート相場を経験している現代人から見ると、それほどでも無い感じがしますね。当時の絵画相場とか国家予算、円レートの換算も含めて、そういう値と比較すると、また、違った数字になると思います。
しかし、そんな私財を投入する人が誰も居なかった時に、やったということでは、やはり、す~ごい事だったのでしょう。
並行して、1922年から世界大恐慌までの10年弱の期間、コートールド氏自身の怒濤の収集が行われたのですが、世界大恐慌と夫人の死を境にして、コレクション自体は終わりを告げます。
彼は、ロンドン大学内にコートールド美術研究所を設立し、そこに個人コレクションを一括寄贈したのでした。
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2009.01.06():
東京富士美術館のダイアモンド
東京富士美術館 西洋画 のページで登録作品を追加しました。
この館は教育的意向として幅広い収集をされているのだと思います。しかし、だとしたら、何故にマティスやピカソの作品が無いのだろう? とは素朴に疑問です。そこに、好みが表れているのかもしれませんね。
さて、東京富士美術館、常設展の最後には、ナポレオンの后であった ジョセフィーヌのティアラ が展示してあります。ダイアモンド、ギラギラのギラギラギラです。
すごいです。一見の価値、大です。
しかし、「これ、一体、なんぼしたんやろなー!?」と思ってしまうんですよね、どうしても..
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2009.01.03():
神戸市立 小磯記念美術館
神戸市立 小磯記念美術館 のページをアップしました。
神戸名誉市民ということもあって、兵庫には小磯良平の作品が豊富です。
小磯良平の後期の作品では、余白が部分的にあるもの=つまり、周りや背景を描き余してあるものが、いくつもあります。それは日本画の反映かもしれませんが、むしろ、挿絵手法の反映であるように思えます。
彼は、昭和初期から長年、数多くの新聞連載小説の挿絵を手がけていますが、それが、また素晴らしいんですよ。
毎日の新聞小説の1シーンを、ささっと絵に変換し、特に表情を細かく描き込むのでは無く、インクの濃淡だけで、それだけで感情までもが伝わってきそうな、そんな表現がなされているのです。
ココ、小磯記念美術館には、その挿絵が数多く展示されていますので(常設か否かは判りませんので、都度、訪問される前に確認されるのが良いと思います)、機会あれば、ご覧になること、おすすめします。
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