明治天皇御下命「人物写真帖」


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明治12年、明治天皇が群臣たちの肖像写真を手元に置いておこうと下命されて作られた 4,531名もの名士が載った、39冊からなる分厚いアルバムです。

A-1に分類されるアルバムには写真と共に、本人の和歌も掲載してあるというユニークな作り。当時、華族に限らず政治家や軍人でも歌を詠むことは必須の教養であったのですね。

明治の初期なので写真の質が悪いのは仕方ありませんが、紙幣や歴史書に出てくる著名人の別の姿の写真であったり、初めて見る写真もあります。また、その後活躍する人の若き日の姿であったりして、これは楽しめます。貴重な資料でもあります。

この写真集、各人の顔を確認されるために使われたのか、もしくは後生に残しておこうと指示されたのかもしれません。同じ頃、脚気対策のために漢方医と西洋医に競って研究させる「脚気相撲」を指示されたりしてますので、明治天皇は企画人な方だったのかもしれません。

いつもはゆったり鑑賞の三の丸尚蔵館ですが、今回は結構、混んでました。図録も売り切れてしまったそうで、増刷待ちとのこと。

2013. 1.12 – 3.10
at 宮内庁三の丸尚蔵館(入館無料)

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