アート・ニュース 2008 - Vol.02

  ( 7/1 - 9/30 )

 このページは過去にアメブロにて掲載していた記事の抜粋版です。


2008.09.30(火):

ユーサフ・カーシュ 生誕100年記念展


といっても、アメリカのボストン美術館で開催されていることです。

ユーサフ・カーシュ
トルコ生まれでカナダに移住した写真家。 → ウィキペディア

オードリー・ヘップバーン や ソフィア・ローレン( う~ん、美しい! )
ピカソやチャーチル、ヘミングウェイなども。

日本でも開催してほしいな。





2008.09.30(火):

ロサンゼルス群立美術館、約57億円の寄付を受ける

リンダ&スチュワート・レズニック夫妻がロサンゼルス群立美術館に約57億円を寄付。うち、約47億円を現金で施設の拡張に、約10億円分は美術品で寄贈とのこと。また、これにより新たに建設されるレズニック・パビリオンが、2010年半ばに完成予定。

未曾有の金融不安の中、明るいニュースですね。しかし、規模がでかい。レズニックさんって、何者なんだろう?

ちょくちょく、世界中の各ホームページを見て回っているので、時々こんなニュースに出くわします(海外の美術館は企業のホームページのようにプレスリリースがあるのです)。背景の把握までは無理なので詳細は書けませんが、要旨の紹介をしてみたらおもしろいかと、今後、ちょっとトライしてみようかな、と思ってます。





2008.09.26(金):

ポンピドゥー・センター国立近代美術館

ポンピドゥー・センター のホームページに行くと、ショッキング・ピンク(今はオレンジ)の、ド派手なデザインのページがお出迎えしてくれます。この派手派手さはフランスならでは でしょうかねぇ。

ココのホームページの機能はピカソ美術館(パリ)のそれと同じで、というか、ピカソ美術館のがポンピドゥーのシステムを使っているのでしょう。

高機能なのは良いのですが、パカパカと別ウィンドウが立ち上がってしまうのは、ちょっと使いずらいところあります。

また、権利処理上、仕方ないのですが、" pas d'image " つまり、" no image " で画像が出ないのが多々あるのも残念です。

ただ、それは、贅沢言ってますね。^^;


あと、ポンピドゥー・センターでは、来年開館予定の " Centre Pompidou-Metz "を建設中。この建築デザインがすごいんです。北京の鳥の巣もびっくりの奇抜なフォルム。

次のページへ飛んでみてください。→ http://www.centrepompidou-metz.fr/

いやぁ、良いですねぇ、この斬新性の精神。





2008.09.23(火):

北九州市立美術館 ~ ドガ

 マネとマネ夫人像
大サイズ/購入 オールポスターズ

ドガ  『 マネとマネ夫人像 』 1868-69

この美術館所蔵で、妙な変な作品です。

ドガがマネに贈った作品で、なんと!(こんな作品ってあるの?)、右端が切り取られてしまっています。上の画像は、その切り取られたところが省いてありますが、北九州市立美術館のHPには、そのまま掲載されています

これ、マネ夫人の顔が歪んでいたので、マネが気に入らなくて切り取ってしまったということなのですが、顔をですよ、しかも身内の者の人体を、途中から半分に切り取ったりしますかね。

例えば身近なところで、もらった写真で、そんなことしたら、それはタブーな行為で、一座、思いっきり白けてしまうでしょう。しかし、人により、国により、時代により、そして状況によって変わりますので、やはり事実だったんでしょうか。

ちょっと、理解できないというのが、正直な感想です。

さらに、近代絵画の父たるマネがソファーにでんぐり返っていて、かっこよくないのも、妙な絵です。これもまた、ドガが鍵穴から覗いて描いた1ショットなのでしょうか。

二重の意味で、「いったい何、これ?」 という絵です。





2008.09.21(日):

北九州市立美術館 ~ アプローチ

北九州市立美術館、その館までのアプローチについてです。

HPのアクセスガイドに従って、JR戸畑駅より西鉄バスで「美術館口」にて下車。 「う~ん、結構、山の上だなぁ」。

そこから専用の無料シャトルバスが出ていて、それで、さらに山の上まで登るのですが、20分おきの便が丁度出たばっかり。

停留所待ち嫌いの人間としては、そのまま徒歩で登ることに。。 カブト虫がたくさん取れそうな山の臭いをかぎながら、てくてくと歩いていくと、遊歩道脇に彫刻がいくつも展示。

朝倉響子: ジェリー
その中の一つ。

朝倉響子 『 ジェリー 』 1987

ブレないようにケータイのカメラを構えるも、蚊が多いこと、多いこと!! 右腕に3匹も止まって血を吸っているぅ~! 写真が撮れたのは良いのですが、足にも服の上から食われて、その後、かゆいのなんのって。

教訓:夏場、北九州市立美術館へ歩いて登ろうと思ったら、虫よけスプレーを持っていきましょう。

こうやって、かゆい山を登り切ると、そこで入り口の前で待っていたのは、この巨大なステンレスの固まり。

フランク・ステラ: 八幡ワークス
フランク・ステラ 『 八幡ワークス 』 1993

サイズ 427*475*462。制作には新日本製鉄株式会社の八幡製作所が協力したそうです。 鉄の街を象徴する強烈な作品。

千葉の川村記念美術館の前にも、ステラの鉄の作品があります。


さて、北九州市立美術館は巨大な美術館で、エントランスまでに長いエスカレーターで上がっていきます。

よく、まぁ、こんな山の上に、巨大な館を建てたもんだなぁ。。





2008.09.18(木):

オルセー美術館 ~ ルドン

 ルドン: 長い首の花瓶の野花
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ルドン  『 長い首の花瓶の野花 』 1912頃

「デビルマン」に「一つ目の怪物」、「笑う蜘蛛」かと思えば、「空に浮かぶ生首」。。きっ怪さでは、西のルドンに、東の河鍋暁斎でしょうか。

ところが、ルドンは、この作品のように、きれいな花の絵もたくさん残しているんですね。

誰しも多面性は持つというものの、同じ人から全然別の制作物が生まれ出るという、そのギャップも摩訶不思議なことです。

なお、オルセー美術館所蔵は、オーソドックスなモチーフの作品が多いです。





2008.09.15(月):

川村記念美術館のロスコは、今、貸し出し中

今日は、ちょいと千葉の方で用事があり、急に午後から時間が取れることになったので、思い立ったが吉日、その足で川村記念美術館へと、久々に行って参りました。

主目的は、ロスコの『 シーグラム壁画 』。 今回こそは、いささかなりとも対話できるか? ということです。

初回は何のことやら全く解らず、2度目は一緒に行った人に説明が出来ず、3回目の今回「ちっとは知識も付けたぞ」と、勝負に臨んだのですが、なんと 9/8から「ロスコ・ルーム」は閉鎖中。

ロンドンのテート・モダンと共同でのロスコ展を開催するそうで、
・ テートモダン: 2008/9/26 - 2009/2/1
・ 川村記念美術館:2009/2/21 - 2009/6/7

の期間、貸し出しになっているというのです。

あ~ぁ、ちゃんと、事前にHPで確認してくるんだった。。

しかし、来年の2月になると、テート・モダン収蔵の作品と併せて鑑賞できるってことですよね!  ^o^/

それは、◎ということで納得しました。





2008.09.14(日):

平野 遼 の作品一覧

平野遼 のページをアップしました。

福岡で活動した人で、ほとんど、北九州市立美術館か福岡市美術館にしか所蔵が無いようなので、これまでまとめることができませんでした。

孤独・寂寥・不安などを表現した作品は、戦前では靉光や松本竣介などが取り上げられ、戦後にも山口薫や麻生三郎など、たくさんの作品があります。

この手の作品には、それぞれの説明があって、鑑賞する側も感じ方に個人差が大きく出やすいものかと思いますが、観ていて一緒に気が落ち込んでしまうような作品が多いのも事実でしょう。

そういう中、平野遼の作品には力強さと優しさがあって、個人的にはフィットするものです。

繭の糸を使ったような、細い細い線の固まりで人体を表現する手法の素描、これもすばらしいと思います。





2008.09.10(水):

シスレーの切手の画質

 ロワンの運河
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ロワンの運河

シスレー  『 ロワンの運河 』 1892  オルセー美術館

左が原作のポスターで、右が 1974年 フランス発行の切手。

切手は8色か16色ぐらいに落としてあるんでしょうか、かなり印刷の質が悪いです。シスレー本人が見たら、切手にすることをリジェクトしたんじゃなかろうか、というくらい、別ものになってしまってますね。

一方、日本では、1974 (S49) というと、川端龍子の『 愛染 』 が発行されています。

「日本の切手は世界一美しい」といわれていた時期があったそうですが、こうやって比較すると、よく解ります。
手放しで喜びたいところですが、しかし、次のドイツ切手は、1975年の発行です。
バウハウスの階段
シュレンマーバウハウスの階段 』 1932
   ニューヨーク近代美術館

日本だけが特別に超進んでいた、という訳まではいかないようです。




2008.08.30(土):

オルセー美術館 ~ ドガ

 ドガ: 浴後、うなじを拭く女
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ドガ  『 浴後、うなじを拭く女 』 1898

この人は、肖像画などで、モデルが造った表情を、創って表現することを嫌ったのでしょう。

ですから、舞台で必死に踊っているバレリーナの姿や、お風呂に入って身を綺麗にすることに専念している女性の姿を描写することに注力しています。

お風呂シリーズはパステル画が多いですが、正面から観た作品はほとんど無く、隣の部屋から背中を「のぞき見」しているような状況です。彼は既に老境に入っていたのもあってか、「のぞき」といっても、そこにはエロさはありません。





2008.08.23(土):

オルセー美術館 ~ セザンヌ

 セザンヌ: カードをしている男たち
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セザンヌ  『 カードをしている男たち 』 1890-95

この作品、『 カード遊びをする人々 』 という表記が一般です。

しかし、これ、「トランプ遊び」では無くて、「賭カード」の状況だと思うのですね。

「マージャン遊び」といったら家族マージャンになってしまい、マージャンといったら、「マージャンをする」としか言わないでしょう。

" Les joueurs de cartes " (仏)
" The Card Players " (英)

ということで、この日本語題が、この作品の、折角の緊張感を削いでしまっているな、と思ってしまう次第です。





2008.08.22(金):

オルセー美術館 ~ ヴラマンク

ヴラマンク って、フランスにも、そう多くなくて、日本に一番たくさんあるのですかね?

ところで、オルセー美術館のホームページも、たいへん良く出来ていて、使いやすくて、当然Webデザインも良く、大抵の画像をオンライン鑑賞できます。

一つ不思議なのは、フランスの別の美術館の作品も掲載されていることです。これは、フランス国内における美術館の「親分」として、データベース上でも面倒見る、ということなのでしょうか。例の「寄託」のパターンかもしれませんが、そういう記述も無いような。。。

今回のヴラマンクも、13作品あると思ったら、実は3点のみで、あとは別の美術館となっています。これ、個別に画像イメージを開いてみないと判らないというところが、ちょいと不便。

学術的には何でも検索できるというのは、ありがたいんですけれどもね。





2008.08.21(木):

日仏交流150周年 ~ 懐石料理

あまり露出されていないように思いますが、今年は「日仏交流150周年」の年だそうです。

フランスと修好通商条約を結んだのが、ちょうど、今、NHK大河ドラマの「篤姫」で放映されている頃で、150年前にあたります。

日本の浮世絵がヨーロッパの画家たちに刺激を与え、それが印象派として花開いたことは、ご承知の通りですが、ある記事を読んでいたら、同様に、日本の懐石料理もフランス料理に影響を与えたそうです。

一口で食べられる料理を、たくさんの小鉢にもってだされる懐石料理の方式をフランス料理に適応したのが「ヌーヴェル・キュイジーヌ」と呼ばれる料理だそうで、ここでも、日本の文化は形を変えて受け継がれているとのこと。

記念事業のサイト、および各種イベントの情報サイトは → こちら

ロゴマークが、着物(羽織?)とエッフェル塔を組み合わせたデザインで、おもしろいです。





2008.08.20(水):

オルセー美術館 ~ モロー

 モロー: オルフェウス
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モロー  『 オルフェウス 』 1865

これは、先日の記事、コローの
『 冥界からエウリュディケを救うオルフェウス 』 1861 ヒューストン美術館

で妻を救えなかったオルフェウスが、死して首と竪琴がヘブロス川を流れてトラキアの岸に着き、若い娘が拾い上げるというシーンです。怖ろしい絵ではありますが、古今東西、「生首」を、ここまで詩情豊かに描いた画家は、モローだけでしょう。

また、同時期に作成された

オイディプスとスフィンクス 』 1864  メトロポリタン美術館

エジプトの、あのでっかいスフィンクスが、美しくもあり怖ろしくもある生き物として現れ、観る人に様々な想像を掻き立たせてやまないすごい作品ですよね。

メトロポリタン美術館の作品ページ





2008.08.18(月):

光の結晶: ファイニンガー展

先月、ファイニンガー作品一覧を新規アップし、その際に「日本では鑑賞する非常に機会が少ない、とても残念」なことを書きましたが、丁度、時期を一にして、日本初の大規模なファイニンガー展が開催されています。

2008年8月2日(土)~10月5日(日): 横須賀美術館
2008年10月17日(金)~12月23日(火): 愛知県美術館
2009年1月10日(土)~3月1日(日): 宮城県美術館
 油彩・水彩・素描・玩具等 約130点展示(会場により、多少入替あり)

ファイニンガー には、「ゲルメローダ」という教会の作品シリーズがあり、その一連の作品を観れたら良いな、と思っていたのですが、出ていたのは素描の2作品のみでした。

ところが図録を見ると『 ゲルメローダ XIII 』 1936 があるじゃないですか。「あれ? これは見落とし? そんなはずは。。」と思いきや、愛知県美術館と宮城県美術館のみ展示とのこと。う~む、追っかけでもしたいところ。

また、ファイニンガーは新聞のコマ漫画も手がけており、その作品がまとまって25点展示されています。これも本邦初でしょう。

後期の作品に『 マンハッタン II 』 1940 というのがあり、これって、どこかで観たような作品。そう、横山操の『 ウォール街 』 1962 と似ているところあります。ニューヨークの摩天楼を、2人のアーティストが同様に捉えて表現した、ということでしょう。

さて、初めてまとまったファイニンガー作品を鑑賞したのですが、展覧会の副題が「光の結晶」とあるように、三角形を基本にいくつものガラスの断片に光を当て、様々な輝度をもたせた色彩による表現です。他には例を見ないものでしょう。

60年以上も前の作品ですから、多分に色褪せもしているでしょうし、昔の絵の具においては限られた可能な範囲というのもあったでしょう。現代の進んだ印刷技術をもってすれば、さらに鮮やかなデザインによる新たな表現が可能なようにも思いました。





2008.08.16(土):

日本画画家の勝田哲をアップ

山元春挙の門に入り、その後、鏑木清方に学んだ、京都の日本画画家、勝田哲 をアップしました。

京都市美術館で 『 お夏 』 1926(T15) を観た時、その気がふれた表情が強く印象に残り、ずっとアップしようと思っていたのですが、把握できる点数が少なくて、そのままにしていました。

お夏とは、井原西鶴「好色五人女」の第一話、「お夏清十郎」に出てくる女性で、鏑木清方や池田輝方も扱っている題材です。

同じ京都市美術館の、『 』 1933(S08) では、大正風洋服のモデルをベッドの上に寝かせるという、戦前の作品にしては大胆な、というか、今でも斬新な感じがします。

その他に、昔、目黒雅叙園にあった 『 夕べ 』 1934(S09) は、足立美術館に移ったようです。

第5回日展に出展された、『 葵上 』1949(S24) もすばらしい作品で、これはネットを回っていたら、京都祇園のとあるスナックにあるという記事を見つけました。 → こちら

記事の最後に画像が掲載されていますので、是非、ご鑑賞ください。





2008.08.15(金):

海外美術館の絵画グリーティングカード

海外のいくつかの美術館サイトでは絵画グリーティングカードのサービスがあります。その具体例をいくつかご紹介します。

  クリーブランド美術館

  ボストン美術館

 ミネアポリス美術館  2バイト文字も使えます。


その他、シカゴ美術館、フィラデルフィア美術館、オルセー美術館などは、公式サイトの画像ページURLをテキストで紹介する形式のEメールサービスになっています。

また、商用ベースでも、AllPostersでは好きな作品のeカードを発行できますので使ってみてください。

今日、グリーティングカードは仕組み的には特に難しいものでは無いでしょう。また、画像添付メールを個人的に送ろうと思えば、カット&ペーストすれば出来るわけで、特に革新的なことという訳ではありません。

しかし、こういう形で「名画をみんなで鑑賞しましょう」という姿勢を示していること、世界中で使って良いということ、それは、何も無いことと比較すると彼我の差があると思うわけです。





2008.08.06(水):

秋のピカソ展、作品のサイズ表記

フランス・ ピカソ美術館(パリ) のピカソ展が、この秋、国立新美術館とサントリー美術館の2館で同時開催されますね。

2008年10月4日(土)~ 12月14日(日)
「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」 国立新美術館   170点
「巨匠ピカソ 魂のポートレート」 サントリー美術館  60点

サイトを見ると、

『 ドラ・マールの肖像 』 1937
『 椅子に座るオルガ 』 1917
青の時代の『 自画像 』 1901
『 ピエロに扮したパウロ 』 1925
等が出品されるようです。

『 座せるマリー・テレーズ 』 1937 は来ないのかな?

ところで、全然、話変わりますけど、ホームページのお国柄ですが、アメリカは絵画のサイズを「インチ」と「センチ」で併記することが多く、しかし、たまに「インチ」しか記載してないことがあります。

突然 「えっとぉ ?!」と、分数計算を始めなければならなくなるので、これには困ってしまいます。

一方、フランスのホームページは「センチ」なので判りやすいです。ところが、これが「メートル」表記なのです。つまり、74.5cmが、0.745m といった具合に。これも、ちょっと違和感ありますよねぇ。

問題なのは、その中に、小数点の付け間違いが時々あるんです。 130 * 195 cm が 13 * 19.5 m だったりとか。

そんなバナナ!

絵画って、大体、縦横1メートル前後が多いのですから、メートル表記するよりも、日本のように センチ表記に統一すれば良いのに? と思うのですけれど、それは日本人だけの感覚でしょうか w





2008.08.05(火):

オルセー美術館 ~ ルソー

 ルソー: 蛇使いの女
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ルソー蛇使いの女 』 1907

ルソーで不思議なのは、こういったジャングルものや砂漠ものの非現実的作品が、年を飛び飛びで作成されていることです。いつもは、あの、素朴画よろしく、なんですが。

時々、幻覚的な不思議な夢を見る人だったのでしょうか。

何か、己の体すべてを一時切り替えるようなテクニックがなければ、この2種類の全然異なった作品は、一人では生み出せないんじゃないの? と思ってしまうんですが。。





2008.08.04(月):

オルセー美術館 ~ ゴーギャン

 ゴーギャン: ヴァイルマティ
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ゴーギャンヴァイルマティ 』 1897

この秀作は、元松方コレクションだったんですね。
戦争という事情ですから仕方ないとしても、このタヒチの一作が東京に居たなら日本人の感性は結構いろんな影響を受けた んでは?

と言っても、それは「歴史の、もし?」でしょうか。





2008.07.31(木):

クリムトのページをアップ

 クリムト: 人生は戦いなり(黄金の騎士)
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クリムト人生は戦いなり(黄金の騎士) 』 1903

クリムト のページ、オーストリアの展開をするまではお預けかなと思っていたのですが、愛知県美術館もありますので、この際まとめました。

愛知県美術館所蔵のクリムト作品はトヨタ自動車さんが買ってくれたものだそうで、愛知県美術館での鑑賞時に知った際には、個人的にはトヨタの好感度が、ぐんと上がりました。新車発表の7倍ぐらいかな。

一時期言われていたメセナだなんだというと、妙にお仕着せがましい感の方が強い気がするのですが、経緯は知りませんけど、純粋に、「あぁ、あの会社は、そんな粋な事するのか」と感心した次第です。

そんなのも広がって欲しいと思いますし、鑑賞する方も、素直に歓迎し、感謝することが大切でしょうね。





2008.07.25(金):

パリのピカソ美術館

パリ、マレ地区にある ピカソ美術館 をアップしました。

フランスには相続税を芸術作品で納めてもよろしい、という法律があるそうで、その法に則って、ピカソの死後、遺族によりフランス政府に納められたものが、まとめて展示されている美術館です。

建物自体は 300年以上も前建てられた塩税徴収官の屋敷だったものを大改装したもので、住所が " Hootel Salé "というのも「塩の館」という意味だからとのこと。

ピカソが所蔵していたマティスやセザンヌの作品も含まれ、絵画:261点、デッサン:1,716点、彫刻:198点 等々と、大量の作品を所蔵します。

さらに、ココのホームページは良く出来ていて、全作品を画像&データ付きで鑑賞できます。





2008.07.23(水):

ロベール・ドローネー追加

円形と色彩の織りなすハーモニーが美しい ロベール・ドローネー の作品が、だいぶ貯まってきましたので、追加しました。

本人が 1941年に死して後、妻である、ソニア・ドローネーが、その画風を受け継いで広めました。

日本では福岡市美術館に版画の所蔵が数点あるのですが、絵画では、おそらく、東京国立近代美術館の1点、『 リズム 螺旋 』 1935 だけでは無いでしょうか。

貴重で重要なためか、東京国立近代美術館の所蔵展では、毎度展示されているようです(たまたま、私が行った時だけかも?)。

ただ、前後関連する絵画が無くて、いきなり、ぽつんと一作品だけ展示してあっても(サイズが大きいので特に目立つんです)、鑑賞者には、なかなか理解しにくいんじゃなくって? と、いつも思っちゃうんです。





2008.07.21(月):

パリ市立近代美術館を掲載

パリ市立近代美術館 をアップしました。

エントランスを飾る、デュフィ の縦10メートル×横60メートルの巨大な作品『 電気の精 』と共に、マティスの『 ダンス 』も有名ですね。

前者はパリ万博に出展された作品、後者はバーンズ財団美術館の 『 ダンス(メリオンの壁画)』用だったものが、寸法違いのため作り直された作です。

これだけ豊富な所蔵があるにも関わらず、ホームページはパリ市サイトの一部分で、作品紹介も館内レイアウト上の数点のみの PDFファイルだけなのです。至極、残念。





2008.07.19(土):

グルノーブル美術館と東洲斎写楽

リヨンから、さらに南に降りたところにある、グルノーブル美術館 をアップしました。近代もの絵画の幅広いコレクションがあります。

開館が 1796年といいますから、日本では江戸時代の寛政8年。ちょうど、東洲斎写楽が彗星のように現れたのが寛政6~7(1794-5)年なので、相当歴史のある古い美術館です。

もし、当時が現代のように世界が狭かったら、写楽は東洋の前衛芸術として取り上げられたでしょうか。あの極端なデフォルメに、皆、さぞかし、びっくら仰天したことでしょう。

あと、館のホームページについては Flashで作りこんではあるのですが、作品掲載数が少なく、ちょいと残念です。





2008.07.14(月):

デミアン・ハーストの「鮫」

デミアン・ハーストの「鮫」は、現在、2007年10月16日から3年間の「ローン」で、メトロポリタン美術館に展示してあるそうです。

その「鮫」の制作過程が、動画付きでニューヨークタイムスの記事に残っていました。なんとも奇抜! 次のページです。↓ http://www.nytimes.com/2006/10/01/arts/design/01voge.html

あと、鮫、鮫と呼んでいますが、正式タイトルは
" The Physical Impossibility of Death in the Mind of Someone Living "
で「鮫」は出てきません。 ま、「無題」などよりは良いでしょうね。





2008.07.12(土):

ボルドー美術館、フランスの美術館ホームページ

ワインで有名なボルドーの ボルドー美術館 をアップしました。ルドンとマルケはボルドー出身だったことから、二人の作品の所蔵が多くあります。

ところで、フランスの美術館のホームページは、独立したサイトでは無く、地方の観光情報の一部になっているものも多いです。「観光」という方針で統一してあるのか、そこまでWebには期待していないということなのか、はたまた、ノウハウ不足や資金不足などの理由からかもしれません。

色彩の使い方も詳細ページへの遷移の仕方も、フランス独自のものがあると思いますが、個人的には、どちらかというと、使い勝手については難点の方が多いように感じます。

ただ、フランスのサイトは日本語化対応してあるのも多く、それは世界中でフランスが一番充実しているでしょう。日本人には嬉しいところです。

東京銀座7丁目のフェラガモの近くに、「メゾン・デ・ミュゼ・ド・フランス(MMF)」という、フランスの美術館・博物館情報を専門に無料で提供しているビルがあります。 HP → http://www.museesdefrance.org/top.html

こういうところも、フランスは観光情報発信が熱心です。日本も、「観光立国」ということなら、そういうところを見習っていくことも大切でしょうね。





2008.07.10(木):

マグリットの画像と大阪市立近代美術館(仮称)

AllPostersの マグリット の画像をセットしました。

マグリットというと、大阪市立近代美術館(仮称)建設準備室に 『 レディ・メイドの花束 』 1957 というすばらしい作品あります。

その他にも、さらに、この建設準備室には
福田平八郎
モディリアーニ髪をほどいた横たわる裸婦
佐伯祐三郵便配達夫

などなど、すご良い作品揃いで、建設準備室のホームページで所蔵リストを、一部画像付で確認できます。 → 大阪市立近代美術館(仮称)建設準備室のホームページ

しかし、この美術館、あの大阪の財政事情の中、本当に出来るのでしょうか、不安です。

もしも、当面、倉庫に眠る時間が長いのなら、フランスの国立近代美術館に倣って、各地の美術館に「寄託」してもらって、そこで、みんなの目に常時触れてもらうのが幸せかもしれません。

ドネーションも募って多少なりとも財政難の足しにもなれば? と思ったりしますが、お寺のお布施みたいには出来る訳なく、まぁ、そんな勝手なことばかり言っててはいけないですね ^^;





2008.07.09(水):

ファイニンガー

ドイツ青騎士参加メンバーの一員であった ファイニンガー をアップしました。アメリカ人でドイツに渡り、この活動に参加した人です。

青騎士の中では、カンディンスキーとクレーが、とかく取り上げられることが多いのですが、マルク、マッケ、そして、このファイニンガーも重要だと思います。

マッケやファイニンガーの作品は日本にほとんど入ってきていないのですが、二人の作品共にドイツの美術切手に取り上げられていますし、また、ハーバード美術館には大量のファイニンガー作品が所蔵されていることなどから、日本と海外での評価には、かなり差があるのでしょう。

個人的にはマッケ作品の、特にそのあざやかで心地いい色彩が好きで、一度、きちんとまとめたいと思っています。しかし、もともと短命で作品数が少ない上に、いかんせん日本語での情報が少なくて、まだまだ調べないとまとめきれません。





2008.07.08(火):

ル・アーブル「マルロー美術館」とデュフィ


フランスのセーヌ川が海に流れ込む港町、ル・アーブルの マルロー美術館 をアップしました。

もともと19世紀に出来た「ル・アーブル美術館」だったのが、ある時期から元フランス文化相で日本文化とも親しみの深かったアンドレ・マルロー氏の名前を借りて「マルロー美術館」となったようです。

ル・アーブルの地は、モネやデュフィなどが描き、作品名に出ているので、時々、目にする名前ですが、特にデュフィにとっては生まれ故郷です。デュフィ夫人によって遺贈された作品が、この美術館にいくつか所蔵されています。

デュフィの作品は、彼の死後、大量にポンピドゥー・センター国立近代美術館へ遺贈されたのですが、問題なのは、それらの多くがフランス国内の40もの各美術館に「寄託」されていることです。所蔵はポンピドゥーセンターだけれども、作品はそこでは観られないという状況で、「美術館に行って本物を鑑賞しよう」ということを趣旨とする当サイトとしましては、その情報の扱いに苦慮するところなのです。 もっとも、おいそれ海外に気安く行ける訳では無いのですが、情報としてはおかしいことになりまして。。

国内でも、寄託というと、永青文庫の菱田春草の作品の熊本県立美術館へのそれは、肥後細川家つながりという特殊な事例でした。 ところが、長谷川利行の 『 タンク街道 』の東京国立近代美術館への寄託など、最近、増えてきているように見えます。

当ホームページでは、これまで「所蔵では無いから」という理由で、また、その寄託の情報まで追うのは困難ということからリストアップしてきていないのですが、これも同じ課題です。

う~む、どうしよう。。。





2008.07.07(月):

スーラ 『 サーカスの客寄せ 』

スーラ、メトロポリタン美術館蔵の『 サーカスの客寄せ 』 1887-88

この英文表記は " Circus Sideshow "
" Sideshow "というと、サーカス小屋に入った後の前座か中休みのイメージがあるのですが、「客寄せ」となるとサーカスが始まる前という事になります。

一方、フランス語の原題は " Parade de Cirque "
あー、なるほど、こっちの方が、ぴったりと来ますね。

メトロポリタン美術館HPの画像はこちら





2008.07.07(月):

オランジュリーの睡蓮360度鑑賞


オランジュリー美術館 は、モネの晩年の大作である『 睡蓮 』連作を2つの楕円形の部屋にて鑑賞できることで有名ですが、その部屋がホームページ上でバーチャルに再現されています。

Apple QuickTime VRを使った360度上下左右に接近・バックがマウスから指示できる機能で、ホームページ上で自動車メーカーなどがよく商品紹介に使っている、アレです。

さて、この作品はモネがフランス国家に寄贈し、このミカン用温室であった建物に、モネの死の翌年に展示されたものです。

その後、画商兼コレクターであり、アメリカのバーンズ氏をお得意様としていた、ポール・ギョーム(1891-1934)氏のコレクションをベースに、半世紀以上の数奇な運命の時を経て、ドミニカ元夫人を通して国家に渡された多くの作品が館のコレクションに加わるこ とで、1984年から常設展示されることになったという経緯です。





2008.07.04(金):

バーンズ財団美術館


バーンズ財団美術館 をアップしました。

コレクションの凄さもそうですが、展示=ディスプレイの懲り方がすばらしいです。半端じゃない、という感じ。当然、写真でしか観たことはありませんが、いたく感激してしまいました。

そのことを、→ こちらに記載 しております。




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