ルーブル美術館のクラナッハ『 三美神 』


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先日、日テレで、ビートたけしがルーブル美術館を紹介する番組があったそうですね。その中で、クラナッハの『 三美神 』を4億円で取得したという紹介があったようです。

ようです、というのは、その番組自体は見ていないのですが、当サイトに、そういったキーワードでアクセスする人が急増したからです。2年以上前に、この絵画が取得される経緯の記事 を書いたことがあり、それが数年を経て検索エンジン経由でヒットしたのです。なんとも不思議な感じもします。

番組内で紹介があったか否か判りませんが、その購入時、ルーヴルには資金が足りなくて、ネットで募金したら、1億円があっさりと集まってしまったという経緯がありました。

日テレというか読売新聞系列というか、今後、数年に渡って国内でルーヴル美術館展を開催する計画があるそうで、この『 三美神 』も来てくれたら嬉しいですね。

 

シカゴ美術館のピカソ展


現在、シカゴ美術館で「ピカソとシカゴ展」が開催されています。
シカゴ美術館は、100年前にアメリカで初めてピカソの大規模企画展を開催した美術館であり、1世紀のお付き合いあるとのことです。

当時の写真も併せてピカソ作品を紹介する動画が YouTubeにアップされていますので、ここに貼り付けておきます。

2013年2月の高額落札アート作品トップ10


既に、ピカソやベーコンなどの高額落札がニュースになってましたが、モディリアーニもあったそうです。今回はなじみの深いもの多いでしょう。

1. ピカソ ” Femme assise près d’une fenêtre “  4,477万ドル
2. モディリアーニ ” Jeanne Hébuterne (Au chapeau) “  4,213万ドル
3. ベーコン ” Three Studies for a Self-Portrait (3 works)”  2,154万ドル
4. ルノワール ” L’ombrelle “  1,514万ドル
5. バスキア ” Museum Security (Broadway Meltdown)”  1,451万ドル
6. モネ ” Nymphéas avec reflets de hautes herbes “  1,409万ドル
7. モネ ” Le Givre à Giverny “  1,374万ドル
8. ミロ ” Femme rêvant de l’évasion “  1,321万ドル
9. ゲルハルト・リヒター ” Abstraktes Bild “  1,311万ドル
9. ゲルハルト・リヒター ” Abstraktes Bild “  1,277万ドル

このモディリアーニのジャンヌ・エビュテルヌ、良いですね。モネの睡蓮も。どこかの美術館か富豪さんが取得して、いつぞや日本で展覧会に出品されること願います。と、オークション情報を見るたびに思います。^^;

artnet の一覧はこちら(画像が見られますが、一月で更新されます)

1月の高額落札アート作品トップ4


先月は、たまたまなのか、もしくは例年あまり活発ではない月なのか、先々月よりも1桁小さい額の落札となってますので、トップ4までだけ抜き出しました。

1. エドワード・ヒックス 『 Penn’s Treaty 』  254万ドル
2. Lin Sanzhi 『 黄山旧游 』  176万ドル
3. Xu Beihong 『 八十七神仙 』  98万ドル
4. エミール・フィラ 『 Malíř 』  91万ドル

artnet の一覧はこちら(画像が見られますが、一月で更新されます)

イギリスの国内全油彩画Web化プロジェクト


イギリスではBBCが表に立って、国内の美術館や大学等、公的機関が所蔵する全油彩画 21万点を、すべてWebに掲載する “Your Paintings” が完成! アーティスト名から検索してみたりすると、へぇ、こんな作品もあったの!? という発見がたくさんあります。

アート情報を整理してWebで公開しようという動きは、フランスには昔から「フランス国立美術館連合 ( RMN )」があり、ヨーロッパ全体では「europeana」が立ち上がりました。アメリカは個々の美術館が強いので、先日のクリーブランド美術館のように一館で数百億円を投資するなんてことがあるのですが、それでも、美術館連合の動画配信である「ArtBabble」や、学芸員さんたちの有志で進められている「Smarthistory」などがあります。

情報をオープンに発信して共有し全体の価値を高める、ということが、欧米では積極的に進められていることが判りますね。

翻って日本はどうかというと、現状のままだと、世界の動きからだんだんと取り残されていってるような感じがしてしまいます。

信州善光寺出開帳両国回向院


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5/21から開催予定だという「ファインバーグ・コレクション展」の情報が出てないだろうかと、江戸東京博物館へ伺ったところ、年度またぎのためなのか、まだ出ていませんでした。

その代わりという訳では無いのですが、「信州善光寺出開帳両国回向院」というパンフが置いてありました。長野の善光寺の御開帳は、次回は再来年なので、まだまだ先なのですが、これは御開帳の出張版。両国駅そばにある回向院に出張されるというのです。

江戸時代にはたいそうな賑わいだったそうで、1778(安政07)年には、60日間で 1,603万人もの参詣があったとの話。(な、嘘な、という感じもしますが ^^;)

今回、東日本大震災復幸支縁 のため、戦後初の出開帳。
復興支援のため、ご利益を受けるため、こりゃ出かけてみなきゃ、と思います。

2013. 4.27 – 5.19
at 両国 回向院

気になる お祭り・イベント スケジュール」のページに、こういった、祭り・イベントの情報をまとめておりますので、こちらも、ご利用ください。^^

クリーブランド美術館の “ArtLens”


アメリカのクリーブランド美術館が、館内鑑賞と個別作品の解説を受けることができる iPad 専用アプリ “ArtLens” を発表して話題になっています。実際に美術館に行って使用してみないと実感が沸かないところではありますが、iPad を作品の前でかざすと、各部分の解説が出るようになっているようです。

アプリ自体は無料です。→ iTunes のダウンロードページ
実際にダウンロードしてみると、インストールの後でコンテンツの取得をする必要があり、これを進めると、かなりの数のファイルを取りに行きました。

・館内フロアマップと作品画像
・作品別の解説と学芸員による動画での説明
・ツアー形式による作品解説
・今日の展示紹介
・フェイスブック、ツイッターへの投稿

等々と、これまで、いろんな美術館のホームページやアプリが実装してきたことを、発展させて全て盛り込んだという感じです。

これは、マティスの一作品の紹介ページ。音声で学芸員さんが作品の解説をきちんとしてくれる。これ海外の大手美術館のすばらしいところだと思います。

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館との連動機能を含めて次世代のシステムであり、米国内各大手美術館も、これを倣うのではないか、との噂もありとのことです。また、いろんな館内設備等を含めてことだと推測しますが、このプロジェクトに 30人のスタッフが8年かけて、300億円ほど使ったというのですから、その規模の大きさに驚かされます。

さて、日本でも東京国立博物館でのスマホアプリ提供など、デバイスを併用した鑑賞サービスが始まっていますが、今後、どういった高度なサービスが出てくるでしょうか、楽しみです。

12月の高額落札アート作品トップ10


今回は中国の作品が多く、作者・作品名共に日本では馴染みの薄いものが多いです。ラファエロのデッサンが高額落札されたのは、春からのラファエロ展を前に、ニュースですね。

1. ラファエロ 『 若きアポストルの頭部 』  4,785万ドル
2. 文徴明 ( Wen Zhengming ) 『 江山胜览图 』( landscape )  1,625万ドル
3. 斉白石 ( Qi Baishi )『 祖国颂 』 ( Ode to the morher country )  1,329万ドル
4. 文徴明 ( Wen Zhengming ) 『 溪山清远卷 』( Landscape )  1,199万ドル
5. アルフレッド・ジェンセン 『 進行中の帆船 』  1,038万ドル
6. ヤン・ステーン 『 食事の前の祈り 』  908万ドル
7. Qi Gong 『 江水万里图 长 』(Landscape)  890万ドル
8. クロード・モネ 『 セーヌ川のほとり、アルジャントゥイユの橋 』  882万ドル
9. 張大千 ( Zhang Daqian ) 『 烟江叠嶂 』(Landscape)  839万ドル
10. Li Keran 『 雄关漫道·苍山如海 』(Representation of mao zedong’s poem)  655万ドル

artnet の一覧はこちら(画像が見られますが、一月で更新されます)

 

11月の高額落札アート作品トップ10


artnet というメディアが毎月、高額落札されたアート作品のトップ10を発表しているのですが、毎月のページ単位ではアーカイブされていないようで(このサイト、使い方がいまいち判りません)、次の月になると前月ページのデータが消えてしまいます。

なので、日本語訳も含めて、毎月、書き出してみようと思います。
サイトは、こちら → http://www.artnet.com/top10auctions/results.aspx

それで、2012年11月の高額落札作品は下記の通り。80円ぐらいをかけると、それぞれ数十億円の単位になります。

1. ロスコ 『 No.1( ロイヤル・レッドと青 )』 288.9*171.5  7,512万ドル
2. モネ 『 睡蓮 』 88.3*90.8  4,376万ドル
3. ウォーホル 『 自由の女神 』 197.5*205.7   4,376万ドル
4. ピカソ 『 チューリップのある静物 』 130*97   4,152万ドル
5. フランツ・クライイン 『 無題 』 200.7*280.4  4,040万ドル
6. ポロック 『 Number 4 』 76.5*63.5  4,040万ドル
7. ジェフ・クーンズ 『 チューリップ 』 203.2*457.2*520.7  3,368万ドル
8. ベーコン 『 無題(教皇)』 152*94   2,976万ドル
9. リキテンスタイン 『 赤いシャツの裸婦 』 198.1*167.7  2,808万ドル
10. バスキア 『 無題 』 198.1*172.7  2,640万ドル

この月は馴染みのあるアーティストの作品が多かったですね。(いつもは、知らない中国の作家が占めることが多いのです。)

上記作品、どこかでお目にかかれるのを楽しみにしましょう。