アート・ニュース 2008 - Vol.04

  ( 11/16-12/31 )

 このページは過去にアメブロにて掲載していた記事の抜粋版です。


2008.12.31(水):

今年も終わり

今年1年、お世話になった方々、ありがとうございました。

ずっと、休館にしていて、いずれ消してしまうかも? と思っていたサイトを、まさか4年ぶりに復活しようとは、さらには、海外美術館情報にまで手を伸ばす等々とは、一年前の大晦日には考えてもいませんでした。

日々、休む間もなく、うまく利用者を駆り立てるように出来ているアメブロの SNS的機能に半ば疲れながらも感心しつつ、

「さて、来年は、次、どんな企画を実行するべかね?」という思案を練ってもいます。

やってみたいことたくさん、でも、根を詰めすぎると切れてしまいますのでね(一度、経験済)、マイペースを基本に少しずつ行きますので、よろしかったら、また来年もお付き合いください。

よいお年を!





2008.12.30(火):

バーンズ財団の植物園

バーンズ財団美術館、美術館と植物園、何故に? という疑問があったのですが、紹介ページによると(後記:以前、公式ホームページに日本語版が存在した)、

> 現在、バーンズ財団のギャラリーと植物園がある場所は、元々は 1887年に
> キャプテン・ジョゼフ・ラプスリー・ウィルソンが植物園を創設したところ
> でした。 1922年にバーンズ博士夫妻が 13エーカーの土地を購入したとき、
> 彼らは植物園を存続させようと考えていました。バーンズ博士夫妻は、財団
> が提供する教育プログラムを補うために、植物のコレクションを慎重に改良
> してきました。
>
> 園芸学校はローラ・バーンズによって 1940 年に創設されました。植物学、
> ランドスケープ・デザイン、園芸学における確かな科学的基礎を提供しつつ、
> 生徒は植物と庭園の美的な魅力をより深く知ることを学びます。このプログ
> ラムは今日まで続いています。

とあります。

1エーカー ≒ 1224.17坪 なので、13 エーカー ≒ 15,914.21坪。
16,000坪 ?? どんだけの広い土地なのか感覚が判らないですぅ。^^;;

園芸学校は、奥さんの活動だったのですね。





2008.12.29(月):

レオナール・フジタ展 ~『 構図 』と『 争闘 』

藤田嗣治 の長らく行方不明になっていた幻の大作、『 構図 』と『 争闘 』。

「幻」というと、誰かの手に渡った後、どこへ行っていたのか分からなくなっていたとか、戦火の中で焼失したものとされていたとか、はたまた盗難にあっていた、、、などなどを想像しやすいですが、この作品は、藤田自身が倉庫にしまっていたものでした。

画布を丸めて置いてあったそうで、見つかった時、剥落やカビが相当ひどかったとのこと。

フランスでの数年に渡る修復を経て、今回限りの約束で海外展示が行われているそうですが、汚れはきれいに落としてあったと思います。しかし、丸めてあったがための絵の具の割れは、これは、そこそこ、きついかな、という感じでした。

さて、「フジタの白」についてですが、このような「白の群像」というものは、他には例を見ないでしょう。しかし、今回は、その白さ自体よりも、むしろ、彫刻にあるような像をデフォルメしたような、男性の、もこもこの筋肉表現。また、鉛筆画と変わらぬ、濃淡と線で表現された肉体たちの、文字通りの多くの「群れ」。。

その全体に、独特な印象が残りました。

ところで、

』 1936 (S11) 水彩、墨・紙  180.0*450.0  ベルナール・ビュフェ美術館

は、額に入れられているものの、これは、六曲一隻の屏風絵でしょう。猫の屏風絵って、他には無いんじゃなかろうか、と思います





2008.12.24(水):

姫路市立美術館

姫路城は太平洋戦争末期の大空襲でも燃えなかったのですが、それは、この美術館の前々身(前身は市役所)であった旧陸軍の兵器庫も一緒だったのですね。

米軍は、京都保護とは違って、この白鷺城を外せという指示を特に出していたのでは無かったそうで、この城の陰陽五行の思想で造られた構造に守られたのでは? という一説もあるようです。

とはいえ、平安京も江戸もそうですし、おそらくは明治期より以前の構造物には、大方、その思想が反映していたのでしょう。

ともかく、不思議といえば不思議なことです。





2008.12.19(金):

メゾン・デ・ミュゼ・ド・フランス

銀座にある、フランス美術館の紹介ショールーム
メゾン・デ・ミュゼ・ド・フランス」(MMF)

建物自体は3階建てのこぢんまりとしたスペースですが、ホームページの情報も役にたちます。

特集記事 なども、貴重です。





2008.12.18(木):

MoMA 「アルマンド・レヴェロン展」

ヴェネズエラ出身のアーティストです (1889-1554)。

作家も作品も知りませんでしたし、個人的に感動するものなのかどうか、正直、今、よく解りません。

なので、今回は Flash紹介が主ですが、これまた、よく出来ています。

・ 迷子になることが無い
・ 一方通行が無い
・ イライラすることが無い。 などなど

こういう構成/インターフェースには感動するんですよね。

数年前、宇多田ヒカルが、任天堂DSでゲームをしながら、「誰が、こんなの作るんだろうなぁ?」と独り言ちるCMがありました。

「誰が、こんな曲を書けるんだろう?」と言われる人、その本人が言ってしまうところが面白いCMでしたが、芸術作品に限らず、何かすごく秀でたものに接する時、思わず口からポロりと出る言葉でしょう。

作品 → Armando Reverón ( 2007.2.11 公開 )





2008.12.17(水):

近藤浩一路記念南部町立美術館

山梨県立美術館と近藤浩一路記念南部町立美術館 所蔵の 近藤浩一路 作品をアップしました。

生まれ故郷である、山梨県巨摩郡の南部町に、近藤浩一路記念南部町立美術館という美術館があり、ココの所蔵が多いんですね。

しかし、専用の美術館HPが無く、やっと南部町HPの一部に紹介ページがありました。住所等の情報は載せておくべきかな、と思い、このページへのリンクを設定しました。

こちら

山梨県南巨摩郡南部町大和360番地 アルカディア南部総合公園文化館

ココも、また、山の中そうだなぁ。。(失礼!) いつか行ってみよう。





2008.12.16(火):

富士美術館が閉館、ところが、しかし。。

今年の5月に、静岡の富士美術館は閉館してしまいました。東京八王子の東京富士美術館と統合されるとのこと。それは、それで、ありなんですし、静岡の館は、これまた、結構な山の中にあったので、信者さんか地元の方以外は、なかなか訪問できなかったでしょう。

それで、八王子の東京富士美術館のHPを見てみると、、、
あらら? 収蔵品に近代日本画が無いではないですか!

鏑木清方の 『 朗羅 』 1933 (S08) は、どうなったのでしょう?
もしや、手放されたのでは無いでしょうね。

これは、小さめの作品ですが、清方がスランプの後、独自の画風を掴んだ
『 朝涼 』 1925 (T14)  鏑木清方記念美術館

の後、

『 築地明石町 』 1927 (S02)  個人蔵
『 讃春 』 1933 (S08)  宮内庁三の丸尚蔵館

等の傑作とも並ぶ、良い作品だと思います。

娘をモデルにされたとのことですが、娘さんの写真を見る限り、かなり似ていない。。。いや、良いのです。父親の愛情を含めて、画家には、そう見えたのですから。

ともかく、観られなくなるのは悲しいので、東京富士美術館に電話して確認してみるや、来年の1月2日より、統合記念展が開かれるそうであり、所蔵もそのままとのことでした。

あ~、よかった。 (^O^)/

後記: その後、東京富士美術館 日本画 のページを掲載しております。





2008.12.14(日):

Wikipedia からのリンク

お! これは、嬉しいご報告。

これまで、Wikipedia から
・ 藤島武二 『 蝶 』
・ 岡田三郎助 『 あやめの衣 』

のリンク設定がされていまして、それを通して、結構、多くの方々から、当サイトへ訪問いただいております。

今日、さらに、牛島憲之で、しかも、「主な収蔵館と作品一覧」という形で、リンク設定されていることを知りました。

どこのどなたに設定いただいたのか存じませぬが、ありがとうございます。

こういうのを、日本では「おかげさま」、西洋では「エンジェル」と言ったりするんではないかなもし、などと思ったりもします。 ^o^/





2008.12.12(金):

感性 Kansei - Japan Design Exhibition

経産省が「感性価値創造イニシアティブ」というのを策定していて、2011年3月まで、世界各地で「感性価値創造フェア」というものが開催されるそうです。

今年は「日仏交流150周年」ということもあって、明日から、パリ装飾美術館において日本デザイン展が開催されるとのこと。  http://www.meti.go.jp/press/20081003001/20081003001.html

2008.12.12(金)- 21(日)
パリ装飾美術館  http://www.lesartsdecoratifs.fr/

ここで、チーム★ラボ さんの出展があります。

アニメーションのジオラマ
 - 十二幅対の光の掛軸からなる映像空間物語

12台の高さ 2.7mのLEDディスプレイを掛軸にしてアニメーション表示するという、新しい試み。

> 日本の美術表現は、遠近法と違い、空間の物理的な情報を客観的に捉える
> ことは犠牲となったが、焦点がないがゆえに、鑑賞者の場所も特定されな
> い。また、物語とは関係のない場所へ思いをはせやすかったり、鑑賞者が
> 登場人物になりきりやすかったりと、客体と主体が曖昧で表裏一体の物語
> 空間を出現させる。

といった趣旨とのことです。

LEDディスプレイ掛軸なので、複数の作品が切替え表示されるようです。





2008.12.11(木):

フィリップス・コレクションのHPもリニューアル

秋は、アメリカの美術館のホームページ・リニューアルのシーズンなんでしょうか。先日の、グッゲンハイムに続き、フィリップス・コレクション のHPもリニューアルされてました。

各ページに、館内の展示状況写真が掲載してあり、「あぁ、こんな感じで鑑賞できるのか」というのが見れます。ページ毎に訪館の楽しみを感じ取れる、という作りでしょう。

こういうセンスというか、デザイン配慮というか、それは、美術館や画廊さんに限らず、どんなサイトでも、今後、重要になると思います。

アメリカの一般的なHPも見ていて、会員登録ページに行ったりすると、そこには、「参加することが楽しい!」という感じの2人組のカップルの写真が載ってたりするんです。

嬉しい・楽しい・わくわくする、、、という帰属感を高める雰囲気を作り出しているのですね。

に比して、日本では、無機質な登録シートがほとんど。。。

フロア紹介なんかも、「こんな部屋があります」というショールーム紹介のカタログのような写真。。

アメリカでも、まだ、多い訳では無いと思いますが、日本よりは、そのことを明確に意識して、そして、よく考えて作ってあるサイトが増えてきていること、それは間違いありません。

という意味でも、この、フィリップス・コレクションの新HPは、さらに一歩進んでいる秀作では無いかと思います。





2008.12.09(火):

MoMA 「キキ・スミス:印刷、本、物々」

キキ・スミスさんの制作活動をまとめた Flash図録。

この作品が先駆的なのは、ファイルの中に映像を織り込んであることです。5年前というと、まだ、YouTubeも世に現れていなかった時期なので、利用環境的には、まだまだ厳しかったはずです。

作品 → Kiki Smith: Prints, Books, and Things ( 2003.12.5 公開 )

アーティストの制作現場を映像で見られるものとしては、これまで日本では NHKの教育テレビぐらいしかないですよね。それも、再放送があれば良い方で、必要な時に何度でも見るということは困難です。

その、NHKでもアーカイブのオンデマンド配信が始まりましたけれど、受信料の放送事業とは別立てだということで、月額 1,500円とかの有料ものになってしまいました。

作品によっては、パブリックなアーカイブとして参照できるようになってほしいと思うのですが、その際は、テレビ局の放送発想よりは、上記のような美術館からのマルチメディア図録、もしくは、NewYorkTimesが出していた、デミアン・ハーストの「サメ」の制作過程映像記事 のような、Web発想の方に期待したいのです。

リンクもできて、幅が広がりますしね。





2008.12.07(日):

アサヒビール大山崎山荘美術館


モネの『 睡蓮 』の所蔵が多いことで有名な美術館。

いくつもの山奥の美術館を訪ね歩いた(ドライブした)身としては、「山荘」などという語を聞くと、「あぁ、またしてもや人里離れた、すごいとこ。。」という先入観があって、自然と、そこは訪問困難な場所では? というレッテルと貼ってしまっていたのでした。

ところが、実は、ココ、京都駅から大阪方面へ5駅ほど離れた山崎駅を降りて、徒歩10分ほどで行けるところ。。 ^^;

確かに、急な勾配の坂道を歩いて上っていくのは息が切れますが、地理的に遠く、避暑地にあるような「山荘」では無くて、都会の喧噪から少し離れた落ち着いた場所、とでも訳すべき「山荘」です。

この建物は、大正から昭和初期にかけて、加賀正太郎(1888-1954)という事業家が、イギリスのチューダー・ゴシック様式を基本に、自ら設計して建てた、個人邸宅兼ラン栽培所でした。なので、もともとは、アサヒビールとは直接には関係ありません。

加賀氏はヨーロッパで得た見識を元に、それを実現したハイセンスな人だったということで、それはそれだけで納得なのですが、実は、現在の東京都庭園美術館の朝香宮(あさかのみや)とも親交があったそうです。

なぁるほど! 当時、洋風でモダンな屋敷を造ることが、上流階級での一つのブームみたいなものであったのでしょうね。そして、奇しくも、後年になって、この二つの建物が共に美術館として生まれ変わろうとは、思ってもみなかったのではないでしょうか。

しかし、その後、加賀家の所有を離れ、長い年月を経て、平成のはじめに廃屋のようになって取り壊されそうになっていたのを、地元の人々の保存要求を受けて、京都府とアサヒビール社が共同で買い取って存続されることになりました。

三溪園と同じような話でもありますね。

これは、加賀正太郎氏が、互いに関西の財界人であるアサヒビールの初代社長であった 山本爲三郎氏(1893-1966)とも親交があったことなどが、その遠縁とのことです。

こうして、大山崎山荘が改修されて、アサヒビールの絵画コレクションを納める美術館として生まれ変わるのに際し、本館の修復工事と新館「地中の宝石箱」の増築が、建築家の安藤忠雄氏の監修のもと進められました。開館は、1996(H08)4月とのことですから、新しい美術館とも言えます。新館の展示室自体は狭いスペースなので、所蔵品全点が展示してあるわけでは無く、時々、展示替えがあるようです。

さて、モネの『 睡蓮 』は、形が崩れがちになった 1914-17年の作品に集中しており、サイズも 1.5メートル以上と、大きいサイズのものを5点所蔵。その他、ゴッホ、シニャック、ピカソ、モディリニアーニ、ルノワールなどの所蔵があります。こちらは新館の方に展示してありました。(ミロの作品が旧館の喫茶室にありましたから、お忘れなく)

果たして、モネ等の西洋絵画のコレクションに、どなたの意志が、何時、強く反映されて集められたものなのか? この購入は、かなり、たいへんだったはずですよね。その背景には、スーパードライのヒットがあったことは間違い無いと思いますが、興味津々です。

その記事は、今回は拾えませんでしたので、別途の宿題にしておきます。

 ※ アサヒビール 大山崎山荘美術館のページ





2008.12.06(土):

野田英夫

野田英夫 のページをアップしました。

彼は、熊本の叔父を頼って生活していたこともあり、熊本県立美術館での所蔵が多いです。

多分に松本竣介の紹介の際にのみ、取り上げられる感はありますが、31の若さで死してしまったため作品数が少なく、ピンでの評価だけになっているのが、残念でもあります。





2008.12.05(金):

グッゲンハイム美術館のHPがリニューアル

ハーバード美術館のHPが秋を越えて冬になってもリニューアルされないなぁ、、と思っていたら、グッゲンハイム美術館 のHPがリニューアルされてました。

全体のレイアウト構成変更と共に、内容が充実されました。嬉しいことの一つは、世界中の分館の情報も提供されるようになったことです。

 ソロモン・R・グッゲンハイム美術館 (アメリカ/ニューヨーク)
 ビルバオ・グッゲンハイム美術館 (スペイン/ビルバオ)

 ペギー・グッゲンハイム・コレクション (イタリア/ヴェネツィア)
 ドイツ・グッゲンハイム・ベルリン (ドイツ/ベルリン)

 グッゲンハイム・アブ・ダビ(UAE/アブ・ダビ)建設中

アブ・ダビの建物も奇抜ですよー
日本にも来て欲しい!

それから、ここでも、美術eメールが送れるようになりました。コレクションのコーナー内にあります。文章のスペルチェック機能が付いているなど、少し、発展した機能にもなっています。





2008.12.04(木):

国吉康雄

国吉康雄 のページをアップしました。 福武コレクションなどの情報を入手していないので、部分になってしまいますが、今回は第一段として掲載しておきます。

スナップ写真のような郷愁を誘う作品が独特の雰囲気ですが、シャガールのモチーフを暗い田舎村に置き換えたような作品などなど、恐慌時、そして戦争時の反映から、その暗いトーンに押し潰されてしまいそうにもなります。

たまたまではありますが、最近、どうも、戦前のアメリカで活躍した画家の作品が気になります。

現代では様々な救済策が取られるようになってはいますが、しかし、今回のは規模が違いすぎます。そんな、恐慌の足音の危惧に共通するところがあるのかもしれません。

世界経済が、なんとか持ちこたえてくれることを祈ります。

ただ、大手金融機関による美術館スポンサードは、当面、無いですね。





2008.11.30(日):

展示替日休館

通常、美術館の開館曜日や時間は同様で、年末年始の休みも同じですね。雪が降るような地域にあると冬季休館であったり、逆に観光地にあると正月も開いていたり、という変形はありますが。

しかし、一番やっかいなのは、「展示替休館」という、美術館の特殊な休館日の存在です。

・ 遠出の日程よ~し
・ 旅行費等のお財布よ~し
・ ホテルや交通機関の予約の目処もよ~し

さて、お目当ての美術館の展示は何があってる? とHPチェックすると、

「展示替えのため、○○日まで休館しております」

ガーン!

最近はHPの頭に表記する館が増えてきましたが、まだ、日程表記が判りにくいサイトも多いです。過去には、表記が隠れていて気づかず、行ってみたら休みでした、という経験もあって、近場の場合でしたら、まだ許されるかもしれませんが、遠出だと目も当てられません。

「展示替休館」というのは特殊な休館日なのですから、「一般の人は知らない、判らない」 という前提で、その告知には、今一歩、配慮願いたいところです。





2008.11.26(水):

EUの電子図書館がパンク

事故が起きた後の記事で知ったのですが、EU加盟27ヵ国の 1,000以上の美術館・博物館・図書館が所蔵する、200万点以上の絵画・写真・映画・書籍などのデジタル情報を集めたサイトが 11/20にオープンしたとのこと。

なのですが、オープン初日、アクセス殺到でシステムが落ちてしまい、12月中旬まで再開待ちだそうです。

europeana   http://www.europeana.eu/portal/





2008.11.24(月):

宇治山哲平

宇治山哲平 のページをアップしました。

大分に、宇治山哲平美術館というのがありましたが、資金難から数年前に閉じられてしまいました。

現在はWebでの、数点の作品紹介だけが残っています。 http://www.youkanya.co.jp/ujiyama/

「華厳シリーズ」が代表作とも言われます。

しかし、個人的には、その少し前の作品、

 『 相 』  1975 (S50)  北九州市立美術館
 『 王朝 』 1976 (S51)  福岡市美術館

などが、単純さを追求した中での、空白と図形の組み合わせが、そこに新たな動きが表されていて、好きな作品です。

各美術館でも、そう、大きく取り上げられることが多くないと思いますが、その意味で、一番、人の目に触れているのは、赤坂のサントリーホール・エントランスの作品 『 響 』 かもしれません。

サントリーホールのページに、紹介があります。 http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/hallguide/other.html#glass_to





2008.11.19(水):

天一美術館をアップ

天ぷら天一の 天一美術館 のページをアップしました。

店舗に行くと、この美術館紹介パンフが置いてありますが、谷川岳の相当な山の中にあって、そう気安く行ける場所では無いです~~。

水上ICを降りて、しばらくは誘導の看板も出ているのですが、肝心の脇道に入るところが判りにくくて、その脇道を入った後でも、結構、山の中に入っていかないとなりません。

カーナビが無いと、とても大変。

さて、美術館は、ロックフェラー邸の設計で有名な建築家、吉村順三氏の作だそうで、落ち着いた造りです。個別のこじまりとした部屋に、洋画、西洋画、浮世絵等が展示してあり、じっくりと鑑賞することができます。

岸田劉生 『 麗子像 』、佐伯祐三 『 弥智子 』 が、取り上げられることが多いように思いますが、藤田嗣治 『 少女像 』 や、安井曽太郎 『 久谷鉢と桃 』 も良いです。

青木繁 『 曇り日 』 は、とても小さな作品。背景の情報は無いので判りませんが、赤貧の中で倒れる寸前に描いたようなものに感じました。





2008.11.17(月):

シャヴァンヌ

ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ のページをアップしました。

当時のアカデミスムにも写実主義にも印象派にも属さず、むしろ、過渡期として、その後の、スーラ、ゴーギャンなどに影響を与えた人でした。

次の連作が発表当時から大評判だったとのこと。

 『 気球 』 1870
 『 鳩 』 1871

一見、美人画的な作風で、良いですよね。

また、こちらは国立西洋美術館にある、同じ作品としてなじみが深いでしょう。

 『 貧しき漁夫 』  1881

いえ、この作品が一番有名かもしれませんね。

 『 希望 』  1871-72




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