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訳文:
況んや(ましてや)、脩短(人の命の長短)、化に随ひ(物事の道理に従い)、終に盡くるに期するをや(尽きてしまうのは、なおさら)。
古人云へり、死生(生きること、死ぬこと)も亦(共に)、大なり(重要)と。豈に痛ましからずや。毎に(常に)昔人の感を興すの由を攬る(見るたび)に、一契(割符)を合せたるが若し(ぴったりと合う)。 未だ甞て文に臨みて嗟悼せずんばあらず(歎き悼まないことは無い)。之を懐(心)に喩す能はず(諭すことができない)。 固(元)より死生を一にするは虚誕たり(偽りであり)、彭殤(命の長短)を斉しく(同じものと)するは妄作たる(妄想であること)を知る。 後(後世の人たちが)の今を視るも、亦、由ほ今の昔を視るがごとし。悲しいかな。 故に時人(ここに集まった人たち)を列叙(列記)し、其の述ぶる所を録す。 世、殊なり(時代が遷り変わり)、事、異なると雖も(物事が変化しても)、懐ひを興す所以は、其の致は一なり(同じなのだから)。 後の攬る者も、亦、将に、斯の文に感ずる有らんとす(この文に感じることであろう)。
読み下し文:
況んや、脩短、化に随ひ、終に盡くるに期するをや。古人云へり、死生も亦、大なりと。豈に痛ましからざらんや。 毎に昔人の感を興すの由を攬るに、一契を合するが若し。 未だ甞て文に臨みて嗟悼せずんばあらず。之を懐ひに喩す能はず。 固より死生を一にするは虚誕たり、彭殤を斉しくするは妄作たるを知る。 後の今を視るも、亦、由ほ、今の昔を視るがごとし。悲しいかな。 故に時人を列叙し、其の述ぶる所を録す。 世、殊なり、事、異なると雖も、懐ひを興す所以は、其の致は一なり。 後の攬る者も、亦、将に、斯の文に感ずる有らんとす。 |