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「 蘭亭序 」 と絵画: その3


王羲之「 蘭亭序 」その3と絵画を紹介するページです。
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その2 全体意訳・解説

訳文:
況んや(ましてや)、脩短(人の命の長短)、化に随ひ(物事の道理に従い)、終に盡くるに期するをや(尽きてしまうのは、なおさら)。
古人云へり、死生(生きること、死ぬこと)も亦(共に)、大なり(重要)と。豈に痛ましからずや。
毎に(常に)昔人の感を興すの由を攬る(見るたび)に、一契(割符)を合せたるが若し(ぴったりと合う)。
未だ甞て文に臨みて嗟悼せずんばあらず(歎き悼まないことは無い)。之を懐(心)に喩す能はず(諭すことができない)。
固(元)より死生を一にするは虚誕たり(偽りであり)、彭殤(命の長短)を斉しく(同じものと)するは妄作たる(妄想であること)を知る。
後(後世の人たちが)の今を視るも、亦、由ほ今の昔を視るがごとし。悲しいかな。
故に時人(ここに集まった人たち)を列叙(列記)し、其の述ぶる所を録す。
世、殊なり(時代が遷り変わり)、事、異なると雖も(物事が変化しても)、懐ひを興す所以は、其の致は一なり(同じなのだから)。
後の攬る者も、亦、将に、斯の文に感ずる有らんとす(この文に感じることであろう)。

読み下し文:
況んや、脩短、化に随ひ、終に盡くるに期するをや。
古人云へり、死生も亦、大なりと。豈に痛ましからざらんや。
毎に昔人の感を興すの由を攬るに、一契を合するが若し。
未だ甞て文に臨みて嗟悼せずんばあらず。之を懐ひに喩す能はず。
固より死生を一にするは虚誕たり、彭殤を斉しくするは妄作たるを知る。
後の今を視るも、亦、由ほ、今の昔を視るがごとし。悲しいかな。
故に時人を列叙し、其の述ぶる所を録す。
世、殊なり、事、異なると雖も、懐ひを興す所以は、其の致は一なり。
後の攬る者も、亦、将に、斯の文に感ずる有らんとす。

白文:
能不以之興懷況脩短隨化終
期於盡古人云死生亦大矣豈
不痛哉毎攬昔人興感之由
若合一契未甞不臨文嗟悼不
能喩之於懷固知一死生爲虚
誕齊彭殤爲妄作後之視今
亦由今之視昔悲夫故列
叙時人録其所述雖世殊事
異所以興懷其致一也後之攬
者亦將有感於斯文