2011.02.27(日):
新宿中村屋に咲いた文化芸術 展
新宿区立新宿歴史博物館 というところで、大正期にカレーの中村屋に集まった文化人たちの作品を公開する展覧会が開催されています( 4/10まで )。
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博物館の展示会らしく、当時の写真等の資料を織り交ぜての紹介が多かったですが、これは、ロシアの盲目の詩人、エロシェンコ氏の写真。当時 30歳のはずですが、よく、お目にかかる重要文化財である東京国立近代美術館蔵の、中村彝による『 エロシェンコ氏の像 』 1920 (T09)、そして、中村屋所蔵の、鶴田吾郎による『 盲目のエロシェンコ 』 1920 (T09) で観ていたよりは、若く、そして、重度の盲目に見えます。
彼らは、エロシェンコ氏の、より深い、詩的な精神性を引き出して描いたのかもしれません。その両作品も、今回、出展されています。
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また、荻原碌山(守衛) の彫刻作品も多く展示されており、中村屋の主人、相馬愛蔵の妻である、黒光への愛に苦悩した碌山の代表作『 文覚 』の石膏原型 1908 (M41) はパワフルです。
この博物館、地下鉄丸の内線の四谷三丁目駅と四ツ谷駅の中間地点に位置します。地図を付けておきますが、訪問するに、探し出すまで、ちょっと難儀しました。新宿通りに沿って歩いていくと案内板が出ていますので、それが一番判りやすいでしょう。
大きな地図で見る
※ この展示会の情報記事
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2011.02.25(金):
第一生命ギャラリー 脇田和 展
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先日、出光美術館へ伺った際に、向かいにある第一生命本社ビルへ。
一昨年前から、ココの1階の北ギャラリーでは脇田和の作品が展示されています(入場無料)。平日の 12:00-18:00の間のみオープンなので、今まで何度もタイミングが合わなくて入ることが出来ず、初の訪問でした。
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第一生命所蔵の作品と共に、軽井沢の脇田美術館から貸し出されている作品が展示。狭いスペースですが、ひととき、脇田和の静かな作品に触れることができます。
さて、初めて知ったのですが、ビルの反対側に南ギャラリーというのがあって、ココでは、美術館の学芸員さんやジャーナリストなどに推薦を受けた 40歳以下の若手アーティストの作品展である 「VOKA展」( ヴォーカ: The Vision of Contemporary Art ) での受賞を通して第一生命所蔵となった作品が展示されています。
さらには、このビルの1階フロア自体がギャラリーになっているのですね。各壁に大サイズのVOKA展受賞作品が数多く展示してあります。
今後、運良く平日に有楽町(日比谷)に行ける際には、極力、寄ることにしようと思いました。
※ 脇田和の作品一覧ページ
→ 第一生命 社会貢献活動 芸術・文化のページ
→ VOKA展2011
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2011.02.24(木):
酒井抱一生誕250年 琳派芸術 展
出光美術館・東京で開催の、この美術展、第一部では 俵屋宗達と 尾形光琳 を中心に、そして、第二部では 酒井抱一と 鈴木其一 を中心に展示。
これらの作品、これまでも色々な形で何度も何度も展示されてきたのでしょうけれども、個人的には酒井抱一の作品をまとめて鑑賞したことが無かったので、特に第二部に期待大でした。
果たして、酒井抱一の
『 風神雷神図屏風 』 二曲一双 紙本金地着色
『 八ツ橋図屏風 』 六曲一双 絹本金地着色
『 紅白梅図屏風 』 六曲一双 紙本銀地着色
『 十二ヵ月花鳥図貼付屏風 』 六曲一双 絹本着色
等々と、力作・傑作の連続で、大満足。
しかし、やっぱり、抱一は銀地が一番と思います。『 紅白梅図屏風 』も、渋い銀の上に冷たく映える梅の花。
マフラーを巻きコートの襟を立てて、うつむきかげんに職場や学校へ急ぐ寒い朝、ふと顔を上げると、もう梅の花が咲いている。瞬間、春の期待と冬の現実とがぶつかりあって、時間が止まったような感覚をおぼえる、そんな情景かと思います。
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※ この美術展の情報記事
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2011.02.22(火):
書籍「マリー・アントワネットの宮廷画家」
来週の3月1日から、三菱一号館美術館 にて、「マリー = アントワネットの画家 ヴィジェ・ルブラン」 展が始まるというのに、未だ、盛り上がってきた感がありません。
岡本太郎展や、ワシントン・ナショナル・ギャラリー展などに圧されてしまっているところで、確かに、それぞれ意味があり、個人的にも期待大ですけれども、こと稀少さという点では、過去にフランス本国でも回顧展が開催されたことが無いという、このル=ブラン展は、これを見逃しては、もう二度と絶対無理という展覧会でしょう。
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という中、こういう本が発行されたとのこと。
「マリー・アントワネットの宮廷画家」 石井 美樹子 著
テレビ、雑誌、新聞での露出増を通して( もっと、マーケティング頑張って! というところ )、ネットでも盛り上がって来て欲しいですね。
※ この美術展の情報記事
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なお、東京・銀座のメゾン・デ・ミュゼ・ド・フランス、3Fギャラリーでは、「カリグラフィー: ヴィジェ・ルブランとマリー = アントワネット」展 が開催されています ( 2/4 - 4/16 )。銅版画 10点ほどが展示されていますので、こちらもどうぞ(無料)。
→ メゾン・デ・ミュゼ・ド・フランスのページ
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2011.02.21(月):
奥村土牛の書
先日、2月18日に、奥村土牛 の誕生日祝いに合わせて、彼の「 私は死ぬまで初心を忘れず、拙くとも生きた絵が描きたい。むずかしいことではあるが、それが生きがいだと思っている 」という言葉を載せてツイートしました。
そうしましたら、それを受けて、画家の望月麻里さんが、子供の頃に雑誌から切り抜いておられた奥村土牛の書の写真を掲載されました。
→ こちらをご覧ください
美しいです。
( 雑誌「ミセス」文化出版局(1975年)に掲載されたものとのこと )
→ 画家 望月麻里のアトリエ
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2011.02.20(日):
ボルティモア美術館 所蔵作品追加
ボルティモア美術館は、ボルティモア出身のコーン姉妹が収集し遺贈された豊富なマティス作品のコレクションで有名ですが、同じボルティモア出身であった、ジョージ・ルーカス氏 ( 1824-1909 ) によるバルビゾン派の豊富なコレクションもあります。
今回、クールベ、コロー、シスレー、ピサロ、モネ、ルノワールの作品を追加掲載しました。
アメリカの美術館としては、ホームページの内容の充実度は、少し弱いですので、今後、充実されることを期待したいです。
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→ ボルティモア美術館所蔵作品のページ
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2011.02.18(金):
煌めきの近代 ~ 美術から見たその時代 展
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大倉集古館で、今年も 横山大観 の 『 夜桜 』が公開されるとあって、久々にサイトにアクセスしてみたら、以前設定していたリンクが切れてしまっていました。
あれ? と探してみるや、専用のサイトが立ち上がっています。ブログも公開されていて、過去を遡ってみると、去年の6月末からリニューアルされていたとのこと。失礼しました。半年以上も、ご無沙汰でした。
ホームページは英語版も対応されていて、親切設計です。^^
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■ 煌めきの近代 ~ 美術から見たその時代 展
会場: 大倉集古館
期間: 2011. 1. 2 - 3. 21
URL: http://www.shukokan.org/exhibition/index.html
大観の『 夜桜 』は2月22日より公開
→ 大倉集古館のホームページ
→ 大倉集古館のブログ
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2011.02.16(水):
Google Chrome のデザイン・スキン
結構以前、ブログに Google Chrome に、いろいろなデザインのスキンが始まったことの記事を書き、「初音ミク」のスキンを設定した画像を貼り付けておいたのですが、それが何か参考になったのか、いまだに日々アクセスがあります。
昨日もアクセスがあったので、久々に Google Chrome スキンのページにアクセスし、一覧を、あまり変化は無いかなー と思いながら見ていたら、ジェフ・クーンズのスキンが提供されていました。
Google Chrome のスキン設定は簡単です。
1. Google Chrome ページにアクセスしてダウンロード
2. Chrome 右上の「スパナ・マーク」の設定ボタンを押して「オプション」を選択
3. 「個人設定」タブの一番下に「テーマ」がありますので、この「テーマ取得」を選択
4. 上記画像のページに自動アクセスしますので、この中から選択
5. ダウンロードして Chrome を立ち上げ直すと、スキン設定が完了しています
いろんなデザインを楽しんでみてください。
ひとつ、たまに提供が終わってしまうテーマがあるようです。設定していたテーマが提供終了すると、未設定状態に戻ってしまいますので、再度、別のテーマを選択しなけれなりません。
→ Google Chrome アーティスト・テーマ・ギャラリー
→ Google Chrome のダウンロード・ページ
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2011.02.14(月):
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2011.02.12(土):
シュルレアリスム 展 - パリ、ポンピドゥーセンター所蔵作品による -
フランス、パリの ポンピドゥー・センター 所蔵作品によって、アンドレ・ブルトンのシュルレアリスムを、彼を中心に年代ごとに追っていこうという企画です。彼による 1924年の「シュルレアリスム宣言」前夜から、1966年の死までの期間が対象となっています。
オールポスターズ
オールポスターズ
オールポスターズ
オールポスターズ
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ダダからの胎動、「シュルレアリスム宣言」に端を発しての各種の実験やチャレンジ、大戦間期の不穏な時期を経て、第二次世界大戦中のアーティストたちの国外亡命、そして戦後期における試み、といった全体の流れを追う展示構成であり、参考としての書籍や書簡等の出展も多々あります。
マグリット、ダリ、ミロ、エルンスト、タンギー等々、過去にポンピドゥー・センターから日本に来たことがある作品も出ていますが、今回は、アンドレ・マッソンやヴィクトル・ブローネル、マン・レイ、アルベルト・ジャコメッティらの作品も多く交えての豊富な構成。
ヴィクトル・ブローネルというアーティストの存在を、今回は初めて認識しました。この人、すごいアイディアマンだったんだな、と思います。
また、ジャコメッティの初期のブロンズ作品が多く出ていて、シュルレアリスムの流れの中から彼の作品が出てきたことが解り、面白いです。
ピカソの作品が1点、キュビズムではなくシュルレアリスムとして出展されていました。これは意外な展示。
『 横たわる女 』 1932
また、ピカソの元妻、ドラ・マールによる写真作品も数点展示されていて、貝殻の中から手が出ている奇妙な作品
『 無題[手・貝] 』 1934頃 は面白かった。
シュルレアリストたちのアメリカ亡命が、ポロック、マザウェルなど、その後のアメリカにおける抽象表現主義を産んでいったことの展示説明にもなっています。
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戦前の日本で「超現實主義作品」と訳されていたシュルレアリスム。その全体経緯を知ることが出来て良い展示会であると思います。図録も内容が充実していて良いです。
日本人である私たちとしては、この、フランスで生まれたシュルレアリスムが、日本において
福沢一郎、
古賀春江、
北脇昇
などに、どのように日本的に消化されたのか? ということまで一緒に一度に鑑賞できたら良いのにな、とは思いました。
さて、それではフランス本国は、その後どう変化していったのか? それを知るに次の展覧会が楽しみです。
「アンフォルメルとは何か? - 20世紀フランス絵画の挑戦」 展
2011. 4.29 - 2011. 7. 6 ブリヂストン美術館
今回展示されている上記画像は、上から
マグリット:
『 赤いモデル 』 1935
ダリ:
『 部分幻影、ピアノに現れたレーニンの六つの肖像 』 1931
エルンスト:
『 ユビュ皇帝 』 1923
ピカソ:
『 横たわる女 』 1932
→ ウィキペディア: アンドレ・ブルトン
※ この美術展の情報記事
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2011.02.11(金):
生誕100年 岡本太郎 展 (予告)
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駅のビルボードにも展覧会告知が開始され、誕生日に合わせて各種関連の会場ではイベントが開催。さらにには岡本太郎のテレビドラマまで放映されるとあって、生誕100年記念として盛り上がってきました。
その記念祭の中核をなすのが、この、東京国立近代美術館で開催される大回顧展。
今年の春は「爆発だ!」で染まりそう。
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・ NHK: 岡本太郎生誕100年企画 土曜ドラマ 『 TAROの塔 』
2011.02.26 - 3.19、毎週土曜 21:00-21:53(全4回)
■ 生誕100年 岡本太郎 展
会場: 東京国立近代美術館
期間: 2011. 3. 8 - 5. 8
URL: http://taroten100.com/index.html
各種イベント情報は、こちらのサイトに掲載 → 「TARO100祭」
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2011.02.09(水):
ガイ・ヘップナー・ギャラリー
海外のアート・ニュース・サイトを閲覧していたら、ガイ・ヘップナー・ギャラリーという画廊の広告バナーが出ていたのでサイトに訪問してみた。
写真家も含めて、既に大物となった現役も含む現代アーティストの作品を扱う、アメリカのロサンゼルスにあるギャラリーであり、Webサイトと共に iPhoneアプリも提供されていて、作品紹介が充実している。
既知のアーティストの新作や、代表作では無い別のシリーズの作品を観られたり、知らなかったアーティストを新たに知ることも出来る。
コンテンポラリー・アーティストの作品は、ビッグであったとしても美術館の所蔵は少なかったり分散していたりするし、まだ、情報が限定されていることも多い。著作権からイメージが非公開のことも多く、これでは作品自体が判らない。
個展や公募展が作品に触れることの機会であるとしても、特に海外アーティストだと機会や点数は限られてしまうし、アーティスト自身のホームページも有効だが、必ずしも整理されているとは限らず、そもそも、一人一人追っかけていかなければならない。
体系的に知るには、専門書が有効な情報源になるのだが、一冊 15,000円とか高額で、業界外の個人が購入するには限界がある。
等々といったことから、ギャラリーのホームページも有効なのだが、このサイトは、多くのアーティスト作品紹介となっており、とても便利だ。
さらに、こういったサイトが存在しないか、探していってみようと思っている。
→ ガイ・ヘップナー・ギャラリーHP
→ ガイ・ヘップナー・ギャラリー iPhoneアプリ(無料)
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2011.02.07(月):
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2011.02.06(日):
歴史を描く - 松園・古径・靫彦・青邨 - 展
山種美術館 で開催中の展示会。会期終了近くなってしまいましたが( 2月17日まで )、ようやく訪問。今回も、これまで展示されることが少なかった(と思われる)作品に多く会えたのでした。
・ 吉川霊華
『 官公之像 』 1925 (T14)
・ 菊池契月
『 八幡太郎 』 1938 (S13)
吉川霊華や菊池契月の所蔵もあったとは!
・ 小林古径
『 蛍 』 1912 (M45)
・ 橋本雅邦
『 大和武尊像 』 1893 (M26)頃
『 児島高徳 』 1899 (M32)頃
・ 速水御舟
『 瘤取之巻 』 1911 (M44)
御舟 17歳の時の作品。これは速水御舟展の時にも出てなかった。
・ 前田青邨
『 三浦大介 』 1966 (S41)
『 須磨 』 1969 (S44)
・ 守屋多々志
『 駒競べ 』 1977 (S52)
『 慶長使節支倉常長 』 1981 (S56)
後者は四曲一隻の作品。屏風の屈折がチェックの床を揺らして、異国の不可思議な感覚へ引き連れてくれる。
・ 安田靫彦
『 壬生忠岑 』 1939 (S14)
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小室では 上村松園 特集。
昨年、切手にもなった 『 牡丹雪 』 1944 (S19) も出ています。
いつ観ても、くゎいぃ ^^
※ この展覧会情報記事
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2011.02.04(金):
ボストン美術館蔵 浮世絵名品 展 (予告)
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東京・山種美術館は、全国いくつかの箇所を巡回する中の一つ。
ボストン美術館は岡倉天心からの関係があって、日本への出展多いように思いますが、その割には、この美術館が何か? という情報自体は少ないような気します。今後の課題にしておきます。
■ ボストン美術館蔵 浮世絵名品 展
会場: 山種美術館
期間: 2011. 2.11 - 3.21
URL: http://ukiyoe.exhn.jp/index.html
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2011.02.03(木):
Google Art Project のこと
Google から " Google Art Project " というサービスが提供開始になりました。世界17の有名美術館から 1,000点以上の作品を登録したサイトで、高精度の画像表示による細部拡大が出来ると共に、ストリートビュー機能を使って美術館内を歩いて回れるという仕組みになっています。
一般に広く利用されている Googleストリートビュー( 使い勝手は、まだまだ要改善と思いますが )を使っての館内鑑賞が可能ということと、Google が共通して提供するということが、普段、各美術館のホームページで所蔵作品を検索鑑賞・調査することが少ない人へも利用を広げてくれることでしょう。また、ツイッターやフェイスブックが、認知の層アップを加速してくれることにもなるはずです。
しかし、世界の主要美術館は既に充実した所蔵品画像データベースを持っており、作品検索は、それぞれ数万の単位で可能となっています。動画解説やパノラマビューも、今や、珍しいものではありません。イギリスのテート美術館の「Webサイト=第5のテート」という言葉が代表するように、各美術館においてサイトは最注力の一つです。美術館以外でも Arounder という優れたパノラマビュー・サービスも存在しています。
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ですから、新たに Google から出てきたと聞いて、さらに一歩進んだサービスかも? と、当初期待しました。例えば、MoMAなら、横13メートルもある、モネの『 睡蓮 』(左の写真)や、8メートルほどある、マティスの『 スイミング・プール 』 などの大作をウォークインで快適に観て回れる、とかいったことなどなどです。しかし、今回は、そこまでは行って無くて、従来ベースの統合でしょう。
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一方、美術館としても、今回は、この Google の機能よりも、ネットの流れに乗る方を取ったのではなかろうかと思います。なにせ、集客力でなんぼの事業です。人の話題に上らなくなったら終わりです。勝手に話題になって、その結果が美術館訪問につながるのであれば有効なわけです。
とはいえ、「プロジェクト」というタイトルが、今後の可能性を示しているのでしょう。天下の Google さんのことですから十分計画されているのではないかと思います。
日本語対応も含めて、これからに期待したいです。
→ Google Art Project のサイト(英語)
→ グーグル日本語ブログでの紹介記事
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2011.02.02(水):
日本画家と挿絵の制作 第一期 泉鏡花とのかかわり 展 (予告)
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2011.02.01(火):
レオナール・フジタ 私のパリ、私のアトリエ 展 (予告)
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ポーラ美術館の次回企画展は レオナール・フジタ。
今回、東京文化財研究所、東京藝術大学大学院文化財保存学保存修復油画研究室( な、長い @_@ )の協力を得て、永らく謎のままとなってきた「藤田の白」の成分の秘密に関する研究内容も発表されるとのこと。
先日、ニュースに出ていた、土門拳による藤田のアトリエ写真から「ベビー・パウダー」が使われていたという、あの件です。
美術展パンフレットの裏を見ると、豊田市美術館の『 美しいスペイン女 』 1949(S24) も出展されることになっていますので( 3.19-6.14のみ )、ポーラ美術館蔵以外の作品も集めての展示となる模様です。
まだ、美術館ホームページの次回展覧会紹介の作品リストが公開されていませんので、詳細が分かりませんが、期待して待ちましょう。
タイトルが「私のアトリエ」とありますので、アトリエについても展示があるのかもしれません。
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藤田の白は白といっても、薄い薄い白もあれば、陶磁器のように艶(つや)やかな白もあります。個人的には、愛知県美術館の『 青衣の女 』1925(T14) がイチオシなんですが、これも来ないかな。
さてさて、もうしばらくしたら、芦ノ湖 - ポーラ美術館 - 御殿場アウトレット といったドライブ・コースのプランを考えはじめることにしましょう。^^
■ レオナール・フジタ 私のパリ、私のアトリエ 展
会場: ポーラ美術館
期間: 2011. 3.19 - 9. 4
URL: http://www.polamuseum.or.jp/exhibition/02.html
ところで、同じく、藤田情報として、1959年に彼がカトリックの洗礼(バプテスマ)を受けた際の映像があります。先日、ツイッターで流れていました。これは超貴重。最後のところでキャンバスに墨で描いている映像が出てきますが、その神の手による描写には、ただただ、ため息が出ますね。 必見 → こちら
→ 藤田嗣治のページ
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