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「 観世音菩薩普門品 」 と絵画: その8


その7 その9

訳文:
(デーヴァ)
・竜
(ナーガ)
・夜叉・乾闥婆
(ガンダルヴァ)
・阿修羅
(アスラ)
・迦楼羅
(ガルダ)
・緊那羅
(キンナラ)
・摩候羅迦
(マホーラガ)
・人・非人 等として悟りを開くべき者には
  すなわち、皆 それぞれの姿を現して、その者のために法を説き、
 執金剛神
(ヴァジラ=ダラ)
として悟りを開くべき者には
  すなわち、執金剛神の姿を現して、その者のために法を説くのです。
無盡意さん、この観世音菩薩は、このような功徳を成就して、様々な姿をもって国土に現れては、人々が悟りを開けるようにしてくれるのですよ。ですから、みなさんは、まさに一心に観世音菩薩を供養すべきなのです。
この観世音菩薩摩訶薩は、みなさんが大変な困難に陥った際に、恐れたりしないようにもしてくれます。なので、この娑婆世界では『 施無畏者 』
(無畏を施すお方)
という呼ばれ方をします」
無盡意菩薩は仏さまに言いました。
「お釈迦さま、私は、今、まさに観世音菩薩さまに供養いたします!」
そして、首に掛けていた百千両金の価値のある宝珠瓔珞を外して言いました。
「仁ある尊き方、この法施の珍宝瓔珞をお受けください」と。


狩野山雪:観音天龍夜叉図
狩野山雪『 観音天龍夜叉図 』 1647(正保04)  京都 東福寺

読み下し文:
天・竜・夜叉・乾闥婆
(けんだっぱ)
・阿修羅
(あしゅら)
・迦楼羅
(かるら)
・緊那羅
(きんなら)
・摩候羅迦
(まごらが)
・人・非人 等の身を以って得度すべき者、即ち、皆、これを現して、為に法を説く。
執金剛神
(しゅうこんごうじん)
を以って得度すべき者、即ち 執金剛神を現して、為に法を説く。
無盡意、この観世音菩薩、かくの如き功徳を成就し、
種々
(しゅじゅ)
の形を以って諸国土に遊び、衆生を度脱
(どだつ)
したまう。
この故、汝ら、まさに、一心に観世音菩薩を供養すべし。
この観世音菩薩摩訶薩、怖畏急難
(ふいきゅうなん)
の中において、能く無畏を施す。
この故、この娑婆世界、皆、これを号して施無畏者
(せむいしゃ)
と為す」
無盡意菩薩、仏に白して言
(もう)
さく。
「世尊、我、今、まさに観世音菩薩を供養すべし」
即ち、頸の衆
(もろもろ)
の宝珠瓔珞、価
(あたい)
百千両金に直するを解きて、
以って、これを与へ、この言
(ごん)
を作す。
「仁者
(にんしゃ)
、この法施
(ほっせ)
の珍宝瓔珞を受けたまえ」

白文:
 応以 天 龍 夜叉 乾闥婆 阿修羅 迦楼羅 緊那羅
  摩候羅迦 人 非人 等身 得度者
  即皆現 之 而為説法
 応以 執金剛神 得度者 即現 執金剛神 而為説法
無盡意 是観世音菩薩 成就如是功徳
 以種種形 遊諸国土 度脱衆生
 是故汝等 応当一心 供養 観世音菩薩
 是観世音菩薩摩訶薩 於怖畏急難之中 能施無畏
 是故此娑婆世界 皆号之 為施無畏者
無盡意菩薩 白仏言 世尊 我今当供養 観世音菩薩
 即解頚衆 宝珠瓔珞 価直百千両金
 而以与之 作是言 仁者 受此法施 珍宝瓔珞