「 長恨歌 」 と絵画: 第四段
白居易「 長恨歌 」第四段と絵画を紹介するページです。
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訳文:
驪宮(驪山の華清宮)は雲に隠れるほど高いところに聳えております。
演奏される仙楽(美しい音楽)が、風に飄って四方に響き渡ります。
緩歌や慢舞(ゆったりとした歌舞)、糸竹(弦楽器と管楽器)を凝らし(音を引き延ばして)、
帝は、終日、これを見て飽きられることはありませんでした。
※ 狩野山雪『 明皇・貴妃図屏風 』 京都国立博物館
そこに、漁陽の地から起こった鞞鼓(戦太鼓)(安禄山の謀反軍)が、地を動かし迫り来て、
楊貴妃が舞う「霓裳羽衣の曲」を引き裂きました。
とうとう、九重城の闕(門)にも煙塵が立ちこめたので、
帝は、千乗(御車)と万騎(兵馬)を従え、西南(蜀の地)を目指してお逃げになりました。
読み下し文:
驪宮高き処、青雲に入る
仙楽、風に飄りて処処に聞こゆ
緩歌慢舞、糸竹を凝らし
盡日、君王、看れども足りず
漁陽の鞞鼓、地を動かして来たり
驚破す、霓裳羽衣の曲
九重の城闕、煙塵生じ
千乗万騎、西南に行く
白文:
驪宮高処入青雲
仙楽風飄処処聞
緩歌慢舞凝糸竹
盡日君王看不足
漁陽鞞鼓動地来
驚破霓裳羽衣曲
九重城闕煙塵生
千乗万騎西南行