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「 長恨歌 」 と絵画: 第六段


白居易「 長恨歌 」第六段と絵画を紹介するページです。
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訳文:
黄埃(黄色い砂埃)が舞い、風は蕭索(冷たく、わびしく)として吹き、
雲桟(高い所にかかる橋)は縈紆(うねうねと曲がりくねって)、剣閣(剣閣山)に登ります。
峨眉の山下(峨眉山のふもと)は行く人少なく、
旌旗(帝の場所を示す旗)は光無く、日も薄い中、蜀にお着きになりました。
蜀は、河の水は碧く、山も青々とした風光明媚な所なのですが、
帝は朝も夕も一日中、楊貴妃のことを思い続けられます。
行宮(仮の宮殿)にて月を見れば、心が痛まれ、
夜の雨に鈴を聞けば(妃の訪れと思いきや)、断腸の声をあげられたのであります。
狩野山雪『 長恨歌画巻 』より チェスター・ビーティー・ライブラリ

読み下し文:
黄埃散漫として、風、蕭索たり
雲桟、縈紆にして、剣閣に登る
峨眉山下、人の行くこと少なく
旌旗光無く、日色薄し
蜀江は水、碧にして、蜀山は青し
聖主、朝朝、暮暮の情
行宮、月を見れば、傷心の色
夜雨、鈴を聞けば、腸の断たれる声

白文:
黄埃散漫風蕭索
雲桟縈紆登剣閣
峨眉山下少人行
旌旗無光日色薄
蜀江水碧蜀山青
聖主朝朝暮暮情
行宮見月傷心色
夜雨聞鈴腸断声